針灸院ブログ

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中心性漿液性脈絡網膜症

・30歳以降に発症し、多くは片眼の網膜黄斑部に発症する漿液性網膜剥離です。視界の中心付近が歪んだり小さく見えることが特徴で、一般に視力低下は少ないです。蛍光眼底造影(FAなど)や光干渉断層計(OCT)で、網膜色素上皮での漿液の漏れや黄斑浮腫により診断がつきます。7割以上で自然に治癒して後遺症も残らないことが多いのですが、半年以上治癒せず慢性化したり、再発する場合もあります。

・当院での緑内障への鍼治療は20年以上、100名を超える実績があり、眼科医主催の研究会等で統計症例報告を行っています。

・一般に眼科での経過観察中に自然治癒する割合の高い疾患ですが、半年を超えて慢性化したケースや、矯正視力で0.5以下など視力低下が著しい、繰り返し発症する場合など多くの患者さんが来院されています。症状が軽く半年程度で完治していれば問題はありませんが、視力低下が大きく長期化した場合には、眼科での経過観察だけでは解決しませんので、適切な鍼治療も要検討と思います。適切な日常生活上の注意点も加えることで、3ヶ月程度で改善がみられることが多い疾患です。

2025年12月05日

網膜動脈閉塞症

・網膜中心動脈もしくは分枝が、血栓や血管炎などの原因により閉塞することで網膜虚血を生じる疾患です。突然に片眼の視力・視野障害を生じる特徴で予後は不良であり、数時間以内に網膜が不可逆性変化に至る眼科医療での救急疾患の一つです。

・診断が付き次第、線維素溶解療法(ウロキナーゼ点滴)やステロイドが投与されますが無効な場合も多く、1週間ほどの間で視機能予後が決まり、退院後の眼科での治療法はなく自然回復も望めません。突然の視力低下は放置せずに、一刻も早く眼科を受診することに尽きます。

・当院での網膜動脈閉塞症への鍼治療は15年以上、20名を超える実績があり、眼科医主催の研究会等で統計症例報告を行っています。

・千秋針灸院では以前から様々な網膜動脈閉塞症への針治療に取り組んできましたが、発症から一定期間内に針治療を行うことができれば、現在の眼科医療の限界を超えて大きく改善する可能性があることが分かってきました。発症から1週間程の入院期間中や退院後に検討していただき、遅くとも1ヶ月以内に速やかに鍼治療を開始されることをお勧めします。

 

2025年12月05日

網膜色素変性

・網膜視細胞の中でも特に杆体が進行性に変性する疾患の総称です。一般に多くが20歳代までに夜盲、求心性視野狭窄等が発症し、視力低下も徐々に進行します。眼科では効果的な治療方法はなく、経過観察とされるケースが多いです。白内障、緑内障、黄斑浮腫等の合併が多く、網膜への色素沈着、視神経の萎縮、網膜動脈の狭窄もみられます。

・当院での網膜色素変性への鍼治療は20年以上、200名を超える実績があり、眼科医主催の研究会等で統計症例報告を行っています。

・適切な針治療を行うことで、視力や視野では一定度の改善が得られたり、進行を大幅に遅らせることが可能です。また過労やストレスから心身を消耗させないことも大切です。様々な年齢層や、残存する視機能の状況に合わせた針治療、日常生活上の指導を行いますのでご相談下さい。

 

2025年12月05日

網膜静脈閉塞症

網膜中心静脈閉塞(CRVO)
・視神経乳頭部位での血栓形成により網膜静脈が閉塞する疾患で、視力低下や変視症(暗点や視界内の歪み)などを伴います。多くの症例で黄斑浮腫を伴い、血管新生緑内障を合併したり硝子体出血を起こすこともあります。

・眼科では重篤な場合には、汎網膜光凝固(レーザー)を黄斑部付近を除いた網膜全域に行います。浸出液漏出部位へのレーザー光凝固、ステロイド剤投与や抗VEGF(アイリーアなど)、抗凝固薬や止血薬なども用いられます。

網膜静脈分枝閉塞(BRVO)
・網膜動静脈交叉部での血栓形成により網膜静脈が閉塞する疾患で、視力低下や視野欠損、変視症を伴います。黄斑部に障害が及ばない症例では視力の回復は良好ですが、変視症が残ることもあります。

・眼科では網膜無灌流域に対して光凝固を行い、硝子体出血や新生血管の発生を予防します。また、新生血管が生じた場合や黄斑浮腫に対しては、抗VEGF硝子体内注射が主流です。

・千秋針灸院では網膜虚血を改善して新生血管の発症を防ぎ、黄斑浮腫を遷延化させないことや、視力や変視症(視界内の歪みや暗点)を改善し、長期間良好な状態を維持することを目標に針治療を行っています。多くの患者さんは網膜の状態が改善することで、抗VEGF硝子体内注射を続ける必要が無くなっています。

・当院での網膜静脈閉塞への鍼治療は20年以上、50名を超える実績があり、眼科医主催の研究会で統計症例報告を行っています。

2025年03月10日

緑内障

・緑内障とは高眼圧などにより眼底の視神経乳頭部での変化や、中心性もしくは水平性に視野の欠損が起こる病気です。緑内障は開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障、続発緑内障、発達緑内障、小児の続発緑内障に分けられ、正常眼圧緑内障を含めた開放隅角緑内障が最も多くの方で発症しています。

・当院での緑内障への鍼治療は20年以上、200名を超える実績があり、眼科医主催の研究会等で統計症例報告を行っています。

・千秋針灸院では緑内障性視野障害について、眼科での視野検査結果のMD値などからトレンド解析を行い、中長期の視野の状態を客観的に評価しています。この結果、針治療を開始してからの進行が抑制されたり、半数程度の患者さんでは改善さえ見られることが分かりました。眼圧を下げる点眼薬に加えて、針治療を導入することにより、長期的な視野障害の進行が抑制されることを期待できます。

 

 

2025年02月17日
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